セオ部(SEO部)

アドテク、キャリアは他の人に任せて、SEOトピックと持論を語ることにします(小学生、業界人向け)。

アドテクノロジーの歴史(番外編)【図で分かる!Google先生のサービス】

困った時に頼りになる「Google先生」。

どんなときもタダで欲しい情報をくれますが、実は広告収益が95%以上を占めています。今日は普段目に触れないであろうgoogleの広告サービスについてです。

 

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(http://www.google.co.jp/about/company/products/)

 

アドワーズとアドセンス、ディスプレイネットワーク

googleの主力商品はGoogle Adwords(アドワーズ)、Google Adsense(アドセンス)、そしてGoogle Display Network(GDN)と呼ばれるもの。企業の規模問わず、広告主、媒体社、広告代理店へそれぞれ提供していきながら、Web広告業界の基礎を作ってきたといっても過言ではないでしょう。サービス名からはなんとなくしかイメージできないと思うので、図を使って解説していきます。

 

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【図1:Googleサービス概念図】

個人的な解釈も交えつつ図にすると、こんな感じですかね。

左側が広告を出稿したいという広告主、右側が広告で収益を上げたい、という媒体社及びブログ等を運営している個人ユーザーです(代理店は紛らわしいので割愛します)。赤く囲ってある部分がGoogleのサービス。そのあたりを下で順番に説明していきます。

 

 ①アドワーズ(広告主向けサービス)

広告主が広告を出したい、となった時に利用するのがアドワーズです。収益はクリック課金がメイン。

Ad「Words」だけに「言葉」「キーワード」に関連する広告商品と捉えて頂くと良いでしょう。上図、広告主から右横下にある白抜きボックスは「広告主の要望」を表しています。「人」や「コンテンツ」に対して広告を出したいという時、それと、「検索キーワード」を狙って広告を出したい時というように大別しました。このアドワーズの場合は、ユーザーの「検索キーワード」を狙って広告を出稿したい際に活用します。

広告の形は「テキスト広告」がメインですが、「イメージ画像」「動画」も利用可能です。

ピンと来る方は検索結果の右横等に表示される「リスティング広告」を思い浮かべるかもしれませんが、実は「リスティング広告」はアドワーズの広告出稿先のひとつでしかないんです。出稿先ケースは以下の「Google検索結果(これが所謂リスティング広告)」だけでなく、Googleが運営している「google map」や「You Tube検索結果」等があります。基本、「検索機能」が付いているgoogle系サイトはアドワーズで広告出稿が可能です。

 

 【A】 Google検索結果(所謂「リスティング広告」のこと)

リスティング広告は、下の画像で赤線で囲ってある部分に掲載されているテキスト広告のこと。

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【B】Google map

Googleのメイン画面にある検索エンジンからのキーワード検索だけでなく、googleマップでの検索でもアドワーズ広告は出稿されます。

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【C】 You Tube(googleが2006年に買収)

You TubeってGoogleだったの??って方もいるかもしれませんが、もともとは違う会社だったものの、2006年に買収されています。3年後、2009年に「YouTubeプロモート」名前で検索連動のサービスをリリースしており、アドワーズから出稿・入札ができます。

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他の細かい機能は後述します。 

②アドセンス(媒体社向けサービス)

 媒体社が積極的に「広告を使って収益を上げたいんだけど、どしたらいい!?」という際に利用するサービス。間違える方が多いのですが、コッチは広告主が利用するものではありません。イメージ、アフィリエイトサービス(成功報酬型広告サービス)に近いです。ブログをやっている方はイメージできるかもしれませんね。ただ、アフィリエイトサービスプロバイダー(ASP)のサービスと異なる点として、基本的な収益モデルはクリック課金なんです。もちろん、自社サイトに掲載した広告経由で広告主が求めるゴール(商品購入や資料請求等、所謂コンバージョン)が行われた場合に一定の額が収益として入るケースもあるようです。

このアドセンスを利用した媒体社が運営しているWebサイト(ブログ含む)はGDNの広告ネットワークへ自動的に追加され、GDNを利用する広告主がコンテンツ連動型やターゲティング等で広告を配信します【図1 参照】。ちなみにアドセンスはブログが流行り出した際に急速に普及し、GDNの参画Webサイト数も急激に伸ばしています。

「広告配信の方法」についてはGDN説明の際に記載します。

 

③グーグルディスプレイネットワーク(GDN)

これはアドネットワークの一種。Googleのパートナーサイト(Googleの広告掲載を許可したサイト)、あるいはGoogleの広告サービス(アドセンス等)を利用している媒体社が参画してます。

説明の際は広告主の観点から話した方がイメージが湧くと思うので、広告主目線で説明していきます。ちなみにGDNってのは、厳密には「アドワーズ広告」を掲載する先でもあるのですが、ほぼ「人」に向けるか「コンテンツ(Webサイトの中身)」に向けて打つかに分けるので、【図1】ではアドワーズ(検索キーワード軸での配信)と分けて記載しております。

アドネットワークについては以前説明済みですが、広告主からすると数百万のWebサイトへ一気に広告が打てるので、ひじょーに有り難いサービス(国内インターネットユーザーリーチ数は約83%)なんですね。

主な広告メニュー(配信手法)は以下5つですが、わかりやすく大きく分けると広告メニューは「To 人」「To コンテンツ」の2つに大別されると考えています。

  

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【図2:GDN概念図】

 

【A】プレースメント(To コンテンツ)

広告を出したいサイトへ指定、決め打ちで配信します。名指しで「○○サイトに出す!」って勢いなので、そのサイトの広告枠を買う、純広告に近いスタイルです。

やや広めでYouTubeにのみ配信、あるいは「○×.com」というサイトのみに配信、というピンポイントレベルでの出稿も可能です。

【B】トピックターゲット(To コンテンツ)

既に用意されたカテゴリー(ニュース、化粧品、食品...etc.)を選んで複数サイトへ広告配信するもの。例えば、ビジネスマンを狙いたい!って話であれば、例えば「ニュースサイト」を複数囲っているニュースサイトカテゴリーのネットワークに一括広告配信ができちゃいます。ピンポイントでWebサイト、コンテンツを選ぶわけではないので、プレースメントよりは決め打ち感弱めですね。これから新たにプロモーションを始めるぞ、というスタートダッシュにおすすめです。

【C】コンテンツターゲット(To コンテンツ)

広告主サイトに関するキーワードを登録し、そのキーワードと合致する内容が含まれているサイトへ広告配信を行います。トピックターゲットでカテゴリーの選択肢が無いニッチな業界や、トピックターゲットに出稿すると予算がかかりすぎて実施に移せないって場合に利用します。

例えば「靴下」のみをサイト上で売りたいとき。トピックターゲットで「衣服」のトピックに出稿すると「靴下」以外の衣服ニーズがあるユーザーへも広くリーチを伸ばすことができます。が。「そんな予算に余裕がない!」という場合は、コンテンツターゲットで「靴下」をキーワード登録し、広告配信先のサイト内容が「靴下」というワードに関連する場合だけ広告表示する、という手が打てちゃうんです。

【D】リマーケティング(To 人)

通称「リターゲティング広告」と呼ばれているもの。一度広告主のサイトに来たことがあるユーザーを狙うので、再度訪問してくれる可能性がある程度高い広告メニューですね。ピンポイントで「この人(ユーザー)に出す!」という決め打ち度の高い広告。

 【E】インタレストカテゴリ(To 人)

リターゲティングとはちょこっと違って、広告主のサイトを訪問したことはないかもしれないけど、ターゲットに近い行動履歴のあるユーザーを狙う広告配信スタイル。例えば広告主が車を売っている企業さんだった場合、車を買う可能性がある人は「車のサイトを見ている」という仮説は一つ立てられますよね。そこで、「過去に車のサイトに訪問している人!」という属性のユーザーに対して広告を打つことができてしまいます。詳細はどこかで述べられればと思いますが、Cookieという、webサイトに訪問した際に発行されるモノ(閲覧履歴みたいなもの)をもとにユーザーを絞ることができるんです。

Double Click AdExchangeはその他アドテクノロジーの説明が必要かと思うので、他の記事が更新できた後に説明します。

 

こんな感じで図を使いながらざっくり解説しましたが、「違くね?」って話があれば、いつでもアドテクノロジー研究所(仮)へお知らせくださいませ!