セオ部(SEO部)

アドテク、キャリアは他の人に任せて、SEOトピックと持論を語ることにします(小学生、業界人向け)。

MarkeZine Day 2014 SSPに参加してみた。

先日、Markezineさん主催のSSPセミナー「MarkeZine Day 2014 SSP」に行ってきました。合計時間4時間の豪華セミナー。しかも無料!今回のゲスト企業はDACさん、adingoさん、kauliさん、ソネットさん&Pubmaticさんのペア。

イベントの対象は媒体社さん。SSPを使って広告収益を向上しましょう、ってのが趣旨。全セッションがSSPに関する話だったので、やや場が間延びしてしまったかなぁーなんていう印象はありましたが、なっかなかお会いできないような方々からのお話だったので、勉強になりました(個人的には米系Pubmatic前川さんの日系SSPに対する「挑戦状」的な講演が印象的でした 笑)。

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結論としては、業界全体が協力しない限り、このRTB領域に未来は無くなってしまうな、と感じています。DSPだけが躍進してもダメ、SSPだけでもだめ、はたまた媒体社だけでもダメ。ぜ~んぶがひっくるめて成長することが大事。決して回し者ではないですが、個人的には、媒体社には積極的にSSPを使ってほしいと思っています。少なくとも、話は聞いてほしい、そう思っています。当然、使って失敗することもあるかもしれませんが、現に使い続けている媒体社さんもいらっしゃいます。それは、押し売りされたわけではなく、利用コスト以上に売上が上がっているからに他なりません。

 

SSPを“パートナー”として使い倒すことが大事。

 多岐に渡るトピックスでしたが、凝縮すると以下です。

 

Ⅰ.SSPとは?

Ⅱ.SSPの今

Ⅲ.SSPのこれから

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Ⅰ.SSPとは?

これは前回書いたエントリーがあるので、割愛させていただきますが、簡単に言うと、媒体社の広告収益を最大限考えている広告配信システムです。

 サプライサイドプラットフォームとは、オンライン広告において、媒体社メディア)の広告販売広告収益最大化などを支援するツールのことである。略して「SSP」と呼ばれることが多い。

引用元:ssp.とは - IT用語辞典 Weblio辞書

 Ⅱ.SSPの今

日本のRTB市場は2011年頃に誕生し、今日までに国内には日系・外資含めて複数のSSP会社が出てきました。市場発生期は、プロダクト、RTBという仕組み時代が特殊で、ある意味差別要因でありましたが、徐々に増えてくると、下記のような競合優位性に集約されるようになりました。

 

1.DSPとの接続数

2.SSPの広告配信精度

 

が、2014年の今は日系外資合わせると20社弱。DSPは30社程度*1。もはや「1」の接続数はほとんど差別化要因にならないんですね。そうなってくると、「2」が重要で、いかに「頭のいい」SSPを作れるかがカギになるわけです。

 

Ⅲ.SSPのこれから

確かに頭の良いSSPを作って広告配信の精度を上げるといっても、テクノロジーですから、これから簡単に模倣されていくでしょう(そうやって世界の技術は発展してきました)。そこでKeyになるのは、3つ目のポイントとなる

 

3.高付加価値の広告商品

です。

 

下記に詳細を書きましたが、これは技術的な優位性に加え、媒体社~SSP間の独占的な連携の強さが求められます。泥臭いアナログな能力が問われるのです。且つ、このパートナーシップは排他的ですので、強い優位性につながります。

 

・プライベートエクスチェンジ

・プレミアムプログラマティック

 

プライベートエクスチェンジ」というのは、簡単に言うと、媒体社に選ばれた会社だけの独占的なオークションです。

RTBには最低入札価格(フロアプライス)という数値があるのですが、媒体社としてはこの価格を少しでも上げたい(儲かるので)。もっとに言うと、入札価格の上限も上げたい(儲かるので)。

そこから生み出されたのが、この「プライベートエクスチェンジ」。もう少し具体的に言うと、広告予算が高い広告主のみの間で開かれるRTBマーケットのことです(ヤフオク!の「メンバーズオークション」みたいな感じ)。

 

プレミアム(人気広告枠)プログラマティック」というのは、今まで純広告として売られていた広告枠をRTBマーケットに放り込んでしまおうというもの。なぜ今までこれが行われなかったかというと、媒体社がプレミアムな広告枠をRTB(オープンなオークション)として出す際、広告主が入札する額が純広告で販売する額を下回る(純広告>RTB経由)ことを危惧していたからです。純広告でも十分高い価格で売れるんですから、いくらになるか分からないRTBに出すのはリスキーですよね。ただ、こうしたプレミアム枠のプログラマティックはアメリカでは行われており、今後日本でも展開が予想されているようですね。

 

他にも「動画広告」「ネイティブ広告」…なんて話題も上がってましたが、話が色々と飛んだり逸れたりしそうなので、またの機会に記載します。

 

テクノロジーがメインのRTB領域ですが、機械では絶対になし得ない「血の通った」仕事が最大の差別化になるんじゃないでしょうかね。

 

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