セオ部(SEO部)

アドテク、キャリアは他の人に任せて、SEOトピックと持論を語ることにします(小学生、業界人向け)。

ネイティブ広告は単なるキュレーションメディア戦争の産物。

最近、「ネイティブ広告」「ネイティブアド」という文言を見かけるようになった。アレ?ついに広告も母国語の人が出てきたんだ、と訳の分からないことを考えながら調べてみたのですが、流行りの広告スタイルっぽいですね。とはいえ、twitterやfacebook、ニュースのレコメンド記事、それからリスティング広告まで含まれるということなので、もともとあった広告を新たにカテゴリー分けしたという方が正確でしょう。

Facebookの広告も、Outbrainのレコメンデーションも、Googleの検索結果ページに出てくる検索連動型広告も、それぞれがその媒体の中に自然に出てるという意味では、ネイティブ広告なんです。 


ネイティブ広告はコンテンツをブーストするツールとして機能する【ログリー代表・吉永浩和氏インタビュー】 (1/3):MarkeZine(マーケジン)

 

新しいサービスは、一般的に、世の中にある「不(不在)」や「負(良くないもの)」を解決するときに登場します。インターネット広告の課題として挙がっていたのはおそらく「バナー広告」のクリック率の低さでしょう(0.01%程度)。もう、10000人見て1人がクリックするという現実に、それはそれは大層な鳥肌が立つわけです(もちろん、バナー広告はユーザーにクリックさせるのためだけにあるわけではありませんが)。この問題を解決したい。実際、昨今ではそのための好条件の環境も整ってきたという背景があります。ネイティブ広告が成立するためのポイントは「コンテンツ量」です。スマートフォンの爆発的普及、SNSの一般化、キュレーションサービスの普及。複数のコンテンツをユーザーに提供する土壌が整ってきました。

  


オールアバウトがネイティブ広告の販売を開始、AntennaやOutbrainなどからの誘導も実現:MarkeZine(マーケジン)

 

ネイティブ広告ってのは聞こえはいいですが、ぶっちゃけてしまえば、「記事に扮した広告」ですからね。うっかり面白いと思って読んだ雑誌の記事が広告だったらどうですか?その記事のバイアス性を疑いますし、小バカにされた気になります(個人的な意見ですが)。こんな小手先の広告じゃ何も変わらないですよ。ユーザーは賢いです。広告は広告、コンテンツはコンテンツで見抜きます。おそらく今年、来年いっぱいくらいまでは試金石になるでしょう。News Picksやスマートニュース、グノシーといったキュレーションメディアが出来たてホヤホヤであるからこそ、ネイティブ広告も真新しいものとして注目を浴びているだけで、これらキュレーションメディア戦争がひと段落したら落ち着くんじゃないでしょうか。

 

また、今でこそネイティブ広告の価格は高いらしいですが、広告は完全に需要と供給で値段が付くビジネスです。ネイティブ広告以外に選択肢が無いからこそ今は価格が高いというだけ。


【速報】Gunosyが1回120万円という超高額設定でネイティブ広告の取り扱いを始める | netgeek

 

各社キュレーションメディア運営企業はネイティブ広告の主要プライヤーにはなると思いますが、爆発するのか一過性の流行になるのかは、今後の広告運用にかかっていることは間違いないでしょう。